中国で茶道のおけいこ

上海でのんびり日本茶道に励んでいます

上海で日本の茶道具展に行ってきました ~永福庵「破袈娑」~

上海大学の近くにあるお寺「永福庵」で、掛け軸を中心とした日本茶道の道具展が開催されていると聞き、見に行ってきました。

「破袈娑」

 ~東亜近世禅僧墨蹟と道具展~

 春屋宗園、沢庵宗彭千利休千宗旦小堀遠州など

 高僧の墨蹟と茶道具

 

展示期間:2023年5月27日~7月28日 9:30~18:00

展示主催:化城文化、上海大学禅文化研究中心、上海永福庵

入場無料

 

展示の様子はこんな感じでした。

youtube.com

 

展示品にはビックネームが並んでいてびっくり!

日曜日に主催にも名前を連ねている上海大学禅文化研究中心の先生の講演があり、まずはそこで勉強。

オンライン配信もありましたが、せっかくなので会場で聴講。

講演されたのは成慶先生
上海大学歴史学部副教授、上海大学禅文化研究中心の責任者

会場は満席でした。

日本への仏教伝播史の概要を分かりやすく紹介しながら、日本における墨蹟の意味などと合わせて、今回の展示品も解説してくださいました。

今回の展示品の一つ、宮本武蔵の掛軸!

成先生曰く、「本物!?とびっくりされますが、あえてガラスケースなどには入れず、隔てるものがなく見てもらおうと。でもちゃんと保険はかけてますよ」とのこと。

 

講演を聞いたうえで、改めてじっくり展示を見学。

思わず「本物!?」と言いたくなる品の数々が並んでいました。

展示についていたキャプションと合わせて、いくつか紹介していきます。

 

千利休所持 古瀬戸水指 銘「枯木」

千利休の花押

表千家四代・江岑宗左の追銘と花押

江戸文政年武田徳兵衛調度の伝来箱

 

千利休所持 唐物竹籠炭斗 花押

 

千利休 「明春珍重御水指蓋雲」 消息文

 

千宗旦 竹一重切花入 銘「三曲」 花押

武者小路千家伝来箱

 

小堀遠州 「明後廿十五日」

 

小堀遠州 自作竹茶杓 銘「霞曙」 和歌

薮内家十一世透月斎竹窓紹智旧蔵

 

武野紹鴎 自作竹茶杓

武者小路千家 四代家元一翁宗守の花押

武者小路千家伝来箱

 

沢庵和尚 自作竹茶杓 銘「影」 花押

大徳寺堯州和尚書付 古筆了伴極箱

藤田家所蔵 香雪斎所蔵印

 

沢庵和尚 「幻字法語」

沢庵和尚「写無学祖元和尚〈鎖口訣〉法語」

 

春屋宗園「庭前柏樹子公案賛文」

吉山明兆「半身達磨像」

 

江月宗玩「一黙如雷」

 

宮本武蔵 「心外無別法」

宮本武蔵「枯木寒鴉」

お寺や展示品のことは、もう少し続きがあるのでまた。

 

場所:上海宝山 永福庵

   宝山区南陳路351弄2号

   地下鉄7号線「南陳路」駅から歩いて10分ほど